●フィルタバブルとは
SNSやWeb検索等でユーザに関わりのある情報が優先的に表示されることで、
偏った情報しか目に入らなくなる状態。
●出題された回(平成29年度春期以降)
令和3年度春期
フィルタバブルの説明
フィルタバブルとは、SNSやWeb検索等で、ユーザに関わりのある情報が優先的に表示されるため、ユーザはインターネットを通じて世界を見ているようで、実はユーザに関係する閉じた情報しか見れていないという状態です。
Youtubeやインスタ等のSNSやGoogleの検索エンジンは、過去に何を検索して、何を閲覧したのかを記憶し、ユーザが見てくれそうなコンテンツをオススメしてきます。
これ自体はユーザの満足度を上げる仕組みとして悪くないのですが、この要素が強くなり過ぎると、偏った情報しか入ってこなくなるので、良くないよねというのがフィルタバブルです。
2016年米国大統領選挙で起きたフィルタバブル
2016年米国大統領選挙ではトランプ氏とヒラリー氏が争いました。
この時、Facebookでトランプ氏を支持する、とある記事が投稿され、150万回以上シェアされましたが、ヒラリー氏を支持していたユーザのページにこの投稿が表示されることはありませんでした。
トランプ氏を支持していたユーザにはトランプ氏を支持する人の投稿ばかりが表示され、ヒラリー氏を支持していたユーザにはヒラリー氏を支持する人の投稿ばかりが表示されたという訳です。
この一件から、フィルタバブルがより問題視されるようになりました。
過去問
応用情報技術者 午前試験
令和3年度春期問73
SNSやWeb検索などに関して、イーライ・パリサーが提唱したフィルタバブルの記述として、適切なものはどれか。
ア PCやスマートフォンなど、使用する機器の性能やソフトウェアの機能に応じて、利用者は情報へのアクセスにフィルタがかかっており、様々な格差が生じている。
イ SNSで一般のインターネット利用者が発信する情報が増えたことで、Web検索の結果は非常に膨大なものとなり、個人による適切な情報収集が難しくなった。
ウ 広告収入を目的に、事実とは異なるフィルタのかかったニュースがSNSなどを通じて発信されるようになったので、正確な情報を検索することが困難になった。
エ 利用者の属性・行動などに応じ、好ましいと考えられる情報がより多く表示され、利用者は実社会とは隔てられたパーソナライズされた情報空間へと包まれる。
正解は”エ”